伊方原発に反対されていた近藤誠さんが亡くなられました。謹んで哀悼の意を表したいと思います。 
 反原発 

スタッフの判田です。
 原発を問う民衆法廷で証言していただき、全交と伊方現地の闘いを結びつけてくださった近藤誠さんが10月15日に亡くなられました。
近藤さんのゲート前でのスピーチには毎回感動させられました。
四国電力にどれほどの嫌がらせを受けようとも、近藤さんは「原発のない世界を四電のみなさん共に作りましょう。」と呼びかけ続けました。学生時代にワークショップで訪れた伊方に、「現地で闘う必要がある。」と大阪から単身伊方町に移住。
南海日日新聞の社員として斎間満さんと伊方の反原発闘争を担いきった闘士、勇士。 
 医者の制止を振り切り10月11日伊方原発ゲート前での発言が、私たちへの最後の言葉となりました。
 近藤さんの言葉と実践を胸に刻み、伊方原発と全ての原発の廃炉に闘いの歩みを進めましょう。
 以下原発さよなら四国ネットの大野さんの報告、近藤さんのゲート前でのスピーチを貼り付けます。葬儀は家族葬で行われます。後日しのぶ会が行われます。



2015年10月11日近藤さんと集合写真.jpg


みなさま
本当に悲しいお知らせです。
大野 恭子

今日、午前2時30分ころ
伊方原発反対八西連絡協議会の近藤誠さんがお亡くなりになりました。
反原発運動の先頭で私たちを導いてくださった近藤さん。

先日、10月11日の第29回伊方集会に病院の先生の反対を押し切って、体力と気力を振り絞ってゲート前に来てくださり四国電力の総務課長を前に、素晴らしいメッセージを頂いたのが近藤さんの遺言となってしまいました。
お別れに来てくださったとしか思えません。

あのあたたかい笑顔にもうお会いすることができないと思うと悲しくて悲しくて、無念でなりません。

40年以上に亘る、途切れることのない反原発の過酷な闘いのご生涯を想い感謝の思いでいっぱいです。
近藤さんのご不在に、途方に暮れ、混乱していますが近藤さんの思いを繋ぐことに力を尽くしたいと思います。

 以下は、明日の告別式の会場です。

   (株)ペガサス・フレンディ
     TEL 0894-35-6325
     〒 796-0001 八幡浜市 向灘 2897-3

       喪主 近藤 亨子 様
               



2015年10月11日 伊方集会
近藤誠さんの発言 

 本日は皆さん各地から駆けつけていただきまして本当にありがとうございます。ありがとうございますと言いましても、皆さんと私は同じ立場でございますが。

 本日、四国電力の皆さんに、先ほどからずっと参加者の多くの皆さんから伊方原発の危険性と地域の安全を何とか守りたい、そのような思いがずっと連綿と語られたと思います。
それはまさに私たち地域の住民の同じ願いそのものであります。
四国電力の皆さんは、いまは残念ながら、なんとしてでも利益を確保しようと、あらゆるのを無視して邁進しておられますけれども、しかしやはり皆さんの中には、原発の推進に大きな疑問を持った方も私はたくさんおられると、そのように信じております。そのような皆さんとともに、今後、やはり原発なしに暮らしていける、そのような地域、社会づくりをともにぜひ進めていただくことを、地域の住民として述べたいと思います。

それからもう一言、いま30キロ圏内に四国電力の皆さんが、いわゆる新規制基準に合格したと称する説明書を配っておられる、あるいは郵送しておられます。それを一応私どもも読ませていただきましたけれども、そこには残念ながら、まったく福島事故の再発を防ぐそのような手立てはまったくありません。 
具体的に申し上げれば、耐震設計、地震についても大きなごまかし、トリックを行なうことによって、地震、活断層の耐震設計を小さく見せる。このようなことをまったく変えていない。1号炉、2号炉の安全審査の大きな誤りを認めることなく、そのままにして、さらに3号炉をあなた方は建設した。しかし、現実にそのパンフレットの中にこう書いてあります。
基準地震動はあらゆる要素を見て、最大の地震動である。そうちゃんと注釈までついている。

しかしその最大の地震動というものをあなた方は、1号炉では200ガル、そしてその後、3号炉で473ガル、さらに570ガル、そして650ガルと、次々とそのような数字が変わっていきました。それはいかにあなた方が設定していた最大の基準地震動といわれるものが、いかに科学的に根拠のないでたらめなものであった、恣意的なものであるかということを具体的に実証しています。誰が見ても、それは明らかなことです。それにも関わらずあなた方は、それをあたかもですね、科学的なものであるかのように未だに装っている。
 
残念ながら、あなた方だけが悪いわけじゃない。それに対する専門委員会、原子力規制委会、すべてがそれを認めている。こういう皆さん一体となった国民を騙し、住民騙しのトリックによって、あなた方は強引に手続きを進めようとして
いる。

 さらに具体的にいえば、いちばん最後に誰もがいちばんいま問題としている住民の避難。いざ事故が起きた場合、あなた方はメルトダウンをすると平然と言って、それに対する対策をするんだと、つくっていると言っていますが、肝心要のいざそれが起きた場合に住民はどうする。住民はどこに逃げたらいい、どうす
ればいい。避難の「避」の字も、今回のあなた方の3号炉の説明書のなかには、まったくない。
 
つまり、避難については、すべてあなた方は責任を持たない。県も責任を持たない。四国電力は責任を持たない。そして政府は、安倍首相が「国が責任を取る」と言っているが、あの安倍首相の言った言葉は、たんにこれまでの原子力防災計画のなかで、すでに定められた文書の中の言葉を言い換えているだけにすぎません。

 実際に、先程来から指摘されてきたように、いざ事故になったときに、あなた方はどのように責任を持つことができるのか。安倍やあなた方社員が、いったいどうやって、この膨大な人々が逃げ惑うその状態、そしてその結果について、あなた方はどのような責任を実際自分で取るというのか。それはまったく取れない。誰も取ることはできない。にもかかわらず、それがあたかも取れるかのように、あなた方はいま装い、それを強引に進めようとしている。

私たちはですね、ぜったいこのようなあなた方のトリックやごまかし、その中でこれからの生活を営んでいくことは、とてもできません。私たちはなんとしても再稼働を阻止して、そして原発のない社会づくりを私たちは進めていく。また電力会社の皆さんとともに進めていく。それしか、今後私たちは、自分たちの子どもを守り、自分たちの子孫を守っていく方法はないと私たちは確信しています。四国電力の皆さんも含めて、私たちは原発をなくす社会づくりをしたいと思
います。

 そして安倍政権、これをなんとしても打ち倒す。まったく新たな政権によって、あなた方がこれまでつくってきた、いわゆる安保法、戦争にむかうあらゆる体制をひっくり返していく。私たちはそのことを、それぞれみんなが手を結んで、手を繋いでそれを進めていく。そのことを私たちは皆さんに、はっきりと断言し、宣言したいと思います。以上です。



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