高浜原発4号機の再稼働に対しての抗議声明文
抗議声明文
抗議声明文 2017.5.17
高浜原発4号機の再稼働に対し、国、関西電力に断固抗議する!
すべての原発停止・廃炉まで私たちは闘い抜く!
5月17日本日17時、関西電力高浜原発4号機は、全国の多くの市民の反対の声を無視し再稼働した。
福島原発事故から6年以上がたつが、未だ福島原発事故の原因、収束のめどはたっていない。福島を中心として、10万人もの人たちが避難を強いられ、小児甲状腺がんはすでに184人と増え、周産期死亡の増加や心筋梗塞、白血病をはじめあらゆる病が増え、健康被害が懸念されている。しかも年間20ミリシーベルトという放射線管理区域よりはるかに高い地域への帰還政策、避難者の支援打ち切りを推し進め、避難、保障、生活において、多くの人が分断され、苦しんでいる。
ひとたび高浜原発が過酷事故を起こせば、数時間のうちにこの大阪にも放射能は降り注ぎ、近畿の水がめである琵琶湖は汚染され、関西一円には大きな被害が生じる。
関西電力はクレーン事故の説明も不十分、残業代未払いの発覚など、会社の資質に疑問をもたざるをえない会社である。この会社が国の調査機関や島崎元原子力規制委の「これまでの原発の耐震設計基準では熊本地震と同レベルの地震に耐えられない」「今の基準地震動は「過小評価」である。見直すべき」との指摘を無視し、再稼働を推し進めたことは言語道断である。
原発の廃炉・除染・損害賠償の費用は21.5兆円を上回り、民間のシンクタンクでは総額50兆~70兆円に上るとの試算結果もまとめられている。原発破綻のつけは市民に押しつけられようとしている。
使用済み核燃料の問題も解決しないまま、避難計画の実効性も担保されぬまま、国と一部の企業の権益のために原発を稼働させたことは命をないがしろにした所業であり、許すことはできない。
地震が頻発する日本、南海トラフなど、巨大地震がせまっているいまこそ、人類の命を守る最大の防災は、原発を廃炉にすることである。
政府は海外での利益のための原発輸出や、再稼働をただちにやめて、すべての原発を即時停止、廃炉にし、再生可能エネルギーの拡大へすみやかにシフトすべきである。
関西電力は、高浜原発の稼働を今すぐ止め、廃炉し、原発依存の経営からの脱却を行うべきである。
各地元自治体への要請を行い、「原発の稼働を止め、廃炉へ!」の立場表明をさせる運動を大きく作り出していこう。
わたしたちは、これからも原発停止・廃炉に向けて闘い続ける。
2017年5月17日 平和と民主主義をめざす全国交歓会 関電前プロジェクト