2.20 伊方原発30キロ圏内自治体要請行動の報告 
 原発30キロ圏内自治体要請行動 

全交の秋野です。遅くなりましたが、2月20日の伊方原発30キロ圏内自治体要請行動の報告をします。

< 位置づけ>

  1. 伊方原発で過酷事故があれば被害にあう関西の住民として、伊方3号機の再稼働を今すぐとめろと地元の方たちと要請をする。
  2. 自治体から、規制委員会と政府に、規制委員会の新基準による審査書案合格の白紙撤回と、地震学者を入れた審査のやり直しを求めてくださいと再度要請する。
  3. 昨年4月熊本、10月鳥取、11月宮城など地震多発、南海トラフ大地震がいつ起 きても不思議でない状況である。 佐田岬の約5000名の住民は孤立し、避難はできない状況である。 各自治体から避難計画と訓練の実情を聞きとり、避難の実効性がないことを共有化し、自治体が住民の命と生活を守る使命を果たすために、「避難の実効性の見いだせない原発は廃炉にと国に要望すべきである」との表明をせまる。
  4. 粘り強く福島事故の被害の実態、現在も被害が拡大している事実を自治体当局にぶつけ説得していく。     ※各自治体へのこれまでの要請の蓄積があるので、特徴などを追及していく。

<質問>

  1. 住民の安全を確保するのは廃炉の選択しかないと考えます。四国電力の1事業体の電力をつくるために 地域の住民が不安にさいなまれ、自治体が避難のために膨大な時間と労力をついやされているのは理に合いません。そこまでして原発の電力が必要な理由を貴自治体は説明できますか。考えをお聞かせください。
  2. 安倍首相の原発事故に国が責任をもつ中身は「原賠法に基づいて」というものです。福島原発事故の教訓や、被害者の実態に基づくものではありません。多くの住民からふるさとを長期に奪う原子力の過酷事故に誰も責任をもてるわけがないとわたしたちは考えます。貴自治体のお考えをお聞かせください。
  3. 過酷事故が起き住民を被ばくさせてしまった時、貴自治体は責任をとることが出来ますか。
  4. 炉心溶融事故を起こした福島原発2号機は、原子炉圧力容器の外側でも毎時650シーベルトという高い放射線量で人が近づくと即死する放射線量とひどい損傷で、廃炉作業の困難さが露呈しています。安倍首相の言うようなコントロールされている状況とは程遠いのが現実です。新潟県知事の「福島原発事故の原因が究 明・検証されていないうちに、再稼働はありえない」の発言に対し、貴自治体はどう思われますか?
  5. 要請2について、フランスと同様に原発を止めて検査をするように求めるべきと貴自治体は思われませんか?
  6. 前回の要請以降に、貴自治体の原子力防災の課題で取り組んだ内容を教えてください。

<行程>

A 班
 ①宇和島市   危機管理課 山下課長  ②西予市   危機管理課 黒田さん
 ③八幡浜市 総務課。福岡さん ④伊方町  原子力対策会議政策推進課 谷村さん  

B 班
 ①内子町 総務課長 亀岡さん (文書回答受け取り) ②大洲市  総務部危機管理課  丸山課長 
 ③伊予市  総務部防災安全課 新田さん 

<総括文>

  • 伊方原発30キロ圏内のすべての自治体に対し、今回も原発さよなら四国ネットワークの方、Kさんをはじめ、宇和島市、西予市、八幡浜市では地元の方が参加いたただき、要請行動を取り組むことができた。
  • 宇和島市では浅野議員から請願を議会にだしていただいた。
  • 今回の各回答の特徴は「原発は安定供給、CO2削減、低廉、国が責任を持つ」という使い古された文言がほぼ全ての市町から上がってきたことである。 昨年末、原子力規制委員の会田中委員長が愛媛県知事、伊方町長、八幡浜市など関係者と2時間の懇談会をした際、田中俊一が〝新たな安全神話〟を刷りこんだ、と思わざるをえない。 また「将来的に安定したエネルギーがあれば、伊方町も原発はなくしていくべきだと考えている」などといかにも、今はしかたなしに容認しているとの回答が多かった。 しかし、自治体本来の責務を果たそうとするならば、それは避難訓練の積み上げだけではなく、過酷事故が起こる前に原発を止めること、使用済み核燃料の問題を考えれば、一刻も早く原発を廃炉にすることを自治体が国に要望することである。 地元のみなさんの「原発は今すぐ止めよ」の強い意志での追及されたその姿勢に学び、今後も要請行動を継続していく。

<各自治体要請の主な内容>

◎宇和島市
  • 離島/鹿島→あと1か月で防護施設が完成。島の人は1週間の備蓄でその間ににげてもらうようにしている。
  • みかん農家のMさん 「風評被害でもみかんは売れなくなる。みかん農家のひとはまちがいなく不安をもっている」 職員は「原発は無いに越したことはない」

◎西予市
  • 「一自治体にこんな問題(原発反対)を持ってきてもらっても時間がもったいない」「西予市はいち早く伊方へ立ち入り検査を訴えたり、県や国に安全の要請をいち早く積極的に前向きにしている」「即やめろとはなかなかいいがたい、依存を徐々になくしていってほしい」
  • 民生委員のKさん「夜間とか休みの日とかのマニュアルはあるのか?放射能の場合はどこから避難がはじまるのか放射能のさいに逃げる順番は?長がいないときに電力番号教えてくれなくて一方的に連絡がくるだけ。個人情報だといって教えてくれない」と訴えられた。また職員少ないのがネックではとの指摘もされた。

◎八幡浜市
  • 市長が答弁書に原発にかぎらず、さまざまな行政に責任を持つ。かりに再稼働したことで悪いことになっても責任を負う。
  • 賠償は事業者、国が責任を負う。慌てて逃げたら危ない。屋内待避が有効ときいている。(前回までは、国に対し、屋内退避の指示があっても、女性・子どもはにがすようにしたいと県から国に要望しているといっていたことを翻した)

◎伊方町
  • 原因究明、事故調査委員会で明らかになっている。だんだんあきらかになってきて調査は前向きに続けてやってほしい。650シーベルトは屋外にでることはないので、苦慮しているがめげずに放射線量を低減させる方法をさぐっていってほしい
  • 被ばくさせないよう、避難させる計画をつくってやっている。
  • 「原発は100%安全と思っていない。しかし環境負荷が少ない」「その負荷とは?」に「CO2だ」、「将来的に原発はなくしていきたいと考えているのか」「将来的に安定したエネルギーがあれば、伊方町も原発はなくしていくべきだと考えている」

◎内子町
  • 応対の職員を待機させていなかった。 留守番の職員から書面での回答を受け取った。避難計画を立てるために使うシミュレーションの電算システムの立ち上げをした職員が対応。

◎大洲市
  • 「経済効率性のために原発の稼働はやむを得ない」という回答に対し、「国の発表の引き写し」であり、大洲市としての考えを聞きたいと要望した。
  • 大洲-八幡浜間の松山自動車道を4車線化するよう、市町が国土交通省へ要望した。要介護者、災害時用支援者を松山市と共有しているとのこと。

◎伊予市
  • 「生活水準の維持のために命を犠牲にしてよいのか」という問いに対し、「昭和30年代の水準に戻っていいとは思わない」という答え。
  • 事故を教訓に制定された基準委基づく再稼働なので同意する。事故原因究明と検討は再稼働とは別。
  • 防災パンフレットについては平成29年予算に対する手続きをした。
  • ※各自治体との一問一答は、別紙にて掲載しています。 なお、聞き取りのため、事実とは若干ことなる場合もあります。ご了承ください。

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